大阪の高槻にある社会保険労務士事務所です。大阪・京都・兵庫を中心に、就業規則策定など、丁寧な労務サポートを行っております。相談は全国どこからでも可能!

人事労務ニュース


文書作成日:2017/07/18

働き方改革の中で注目を浴びるフレックスタイム制導入のポイント

 政府の働き方改革も本格化し、多くの企業がより効率的な働き方を通じた労働時間の削減を進めようとしています。また近年は育児や介護などとの両立をしながら勤務する従業員も増加しており、より柔軟な労働時間制度の導入が求められています。そのような環境であることから、最近、フレックスタイム制への関心が高まっています。そこで今回は、フレックスタイム制導入時のポイントや活用イメージについてとり上げたいと思います。

1.フレックスタイム制とは
 通常の労働時間制度では、例えば始業が午前9時、終業が午後6時(途中休憩を1時間)の1日8時間労働といった形で、労働時間が固定的に定められます。しかし、仕事の内容や従業員の状況によっては、忙しい日は長い時間勤務し、一方、比較的余裕がある日には早めに帰るといったように柔軟に労働時間を設定した方が効率的となる場合があります。そのようなときに採用されるのがフレックスタイム制です。
 フレックスタイム制においては、従業員はあらかじめ定められた1ヶ月の総労働時間の中で、自らの仕事等の状況にあわせ、毎日の始業および終業時刻を定めることになります。具体的に言えば、今日は忙しいので午前9時から午後8時まで10時間勤務する一方、明日は午前中、特に急ぎの仕事はないので午後1時に出社し、午後6時まで5時間勤務するといった柔軟な働き方が可能となります。その結果、効果的に労働時間を設定することができ、効率的な仕事の実現が期待されます。また育児や介護で、今日は1時間出社を遅らせたいというような場合にも活用することができます。

2.フレックスタイム制採用の手続き
 フレックスタイム制を採用するためには、就業規則と労使協定の整備が必要となります。

(1)就業規則
 まず就業規則等において、フレックスタイム制を導入する旨を定めることが必要です。
(2)労使協定
 その上で労使協定を締結し、a.対象となる労働者の範囲、b.清算期間(1ヶ月以内の期間)、c.清算期間における起算日、d.清算期間における総労働時間、e.標準となる1日の労働時間、f.コアタイム、g.フレキシブルタイムを定める必要があります。

 例えば、清算期間が1ヶ月(31日)の場合、その期間の法定労働時間の総枠は177.1時間(31÷7×40)となりますので、その清算期間における総労働時間はこの時間内で定める(例えば標準となる1日の労働時間:8時間×22日=176時間など)ことになります。
 なお、フレックスタイム制では、従業員自らが始業時刻および終業時刻を決定することが大前提になっていますので、会社がそれを指定することができません。よって最低限、全員が勤務しなければならない時間(コアタイム)を定めることが多く見られます。具体的には、午前10時30分から午後2時まではコアタイムとするといったように、定めることになります。また過重労働や、夕方から出勤し、夜中に働くといった極端な勤務を防止するため、出社または退社してもよい時間帯(フレキシブルタイム)を定めることもあります。基本的には深夜時間帯(午後10時から午前5時)には勤務を禁止するといった対応が望ましいでしょう。
 締結したフレックスタイム制の労使協定ですが、労働基準監督署に届け出る必要はありませんが、調査の際などには提出が求められます。社内でしっかりと管理しておきましょう。

3.制度活用イメージと今後議論される法改正
 育児や介護、そして病気の治療など、様々な制約を抱えながら働く従業員が増加しています。またバブルに匹敵する超人材難の時代には、多様な人材を受け入れることが人材確保の大きなポイントとなるため、柔軟な働き方が認められない企業は、人材確保という点で不利な状況に追い込まれることも出てくるでしょう。更には働き方改革による生産性の向上という課題もあります。
 こうした環境を背景として、今後、フレックスタイム制を導入する企業の増加が予想されます。また、厚生労働省としても制度の導入を促進するため、今後、清算期間を3ヶ月に延長するという労働基準法改正の議論を進めていく予定です。

 フレックスタイム制など、柔軟な労働時間制度の導入に関するご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

■参考リンク
厚生労働省「効率的な働き方に向けて フレックスタイム制の導入」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。




増加を続け、深刻さが増す「いじめ・嫌がらせ」の相談件数2017/07/11
ストレスチェック実施後の対策に活用できる助成金2017/07/04
ハローワークを通じた障害者の就職件数が8年連続で前年を更新2017/06/27
今後、同一労働同一賃金を進める際に活用できる助成金2017/06/20
算定基礎届作成時に注意すべき支払基礎日数2017/06/13
平成29年4月より基本手当の受給期間延長の申請期限が変更になりました2017/06/06
3人に1人の割合でパワハラを経験2017/05/30
平成29年度に創設された人事評価改善等助成金2017/05/23
6月上旬より始まる協会けんぽによる被扶養者資格の再確認2017/05/16
2017年10月より最長2歳まで育児休業が取得可能になります2017/05/09
今年も4月より始まった「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーン2017/05/02
2017年5月30日より中小企業にも適用となる個人情報保護法2017/04/25
企業の年間休日数の平均は108.0日2017/04/18
2017年6月より産業医の作業場巡視回数の削減が認められます2017/04/11
平成29年度の雇用保険料率は引下げに2017/04/04
過重労働解消キャンペーンによる労基署調査対象事業場の67.2%で法令違反2017/03/28
協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率の見直し2017/03/21
注目の勤務間インターバル制度を支援する助成金2017/03/14
2017年4月より企業単位で任意加入が可能となるパートタイマーへの社会保険の適用2017/03/07
時間外労働の前提となる36協定の締結と届出2017/02/28
平成29年1月から通勤災害の範囲が見直されました2017/02/21
4月より引き下げられる在職老齢年金の支給停止基準額2017/02/14
労働時間の把握において重要となる新ガイドライン2017/02/07
長時間労働が疑われる事業場の66.2%で法令違反2017/01/31
1月より実施されている小売業、社会福祉施設等に対する労働災害防止推進運動2017/01/24
労基署是正指導により支払われた割増賃金支払額は過去10年間で最低水準に2017/01/17
大学卒業後3年以内で会社を辞める人は全体の31.9%2017/01/10
厚労省が実施した「過重労働解消相談ダイヤル」 相談の27.9%は家族からの相談2017/01/03
障害者雇用 雇用人数・実雇用率ともに過去最高を更新2016/12/27
インターネットで企業の社会保険加入状況が検索できるようになりました2016/12/20
11月15日に来年の裁判員候補者に対する通知が発送されました2016/12/13
特定求職者雇用開発助成金に新設された「生活保護受給者等雇用開発コース」2016/12/06
来年1月から拡大される雇用保険の被保険者2016/11/29
定年を65歳以上としている企業の割合は全体の16.0%2016/11/22
届出漏れの多い従業員の住所変更届2016/11/15
補正予算の成立を受けて新設された65歳超雇用推進助成金2016/11/08
11月に労基署の重点監督を含む過重労働解消キャンペーンが実施されます2016/11/01
就業規則の届出を本社一括で行う方法2016/10/25
対応が必要となる来年1月に施行される改正育児・介護休業法2016/10/18
平成28年11月30日までに実施しなければならないストレスチェック2016/10/11
補正予算の成立を受けて見直しや新設が予定される雇用関係助成金2016/10/04
全国平均で25円の大幅な引上げ!地域別最低賃金の確認をお忘れなく2016/09/27
8月から支給率が引き上げられた介護休業給付2016/09/20
パートタイマーへの年次有給休暇付与時の注意点2016/09/13
ますます重要性が増している定期健康診断の実施2016/09/06
平成28年9月分から厚生年金保険の保険料率が変更になります2016/08/30
今後対応が必要となる有期契約労働者の無期転換ルールと活用したい助成金2016/08/23
建設業の社会保険未加入対策に向けて充実した相談体制2016/08/16
来月より厚生年金保険の資格取得時における本人確認事務が変更となります2016/08/09
登用が進む女性管理職2016/08/02
求められる熱中症予防対策2016/07/26

当社のスタッフが綴るブログです。是非お読みください。


大阪助成金相談センター

労働基準法がよくわかる本'17  
こんなときどうする?Q&Aでわかる労働基準法 book01.jpg   もらえる年金がわかる本'17

SRPU認証番号:1601283

大阪・京都 社会保険労務士
インプルーブ社会保険労務士事務所
〒569-0805
大阪府高槻市上田辺町3-11
ヴァン・ベール大川201
JR高槻駅前すぐ! [地図]

TEL:072-628-8500 /FAX:072-628-8499

mail.gif